**cinema review**

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ハッシュ!

■題名■ハッシュ! 2001年【日】
■監督■橋口亮輔
■出演■田辺誠一 高橋和也 片岡礼子 秋野暢子 光石研 つぐみ 富士真奈美

人生に絶望していた独身女が、
子宮筋腫をきっかけになぜか子供が欲しくなり、
ゲイのカップルに近づくことで巻き起こる騒動。

ゲイカップルは健全だけど、それ以外の登場人物の殆どが、
心理的に問題を抱えているか、偽善者という設定なのが笑えた。
狂言回しの片岡礼子の演技はリアルで説得力があった。
ただ、彼女の役柄が子供を欲しがる動機には違和感を覚えるばかり。
というより、猛烈に子供を欲しがる孤独なヤリマン独身女が、
女というより情緒不安定なゲイみたいに見えて仕方なかった。

大体、デリカシーの無い医者から、
子宮筋腫の手術で、産む気がないなら子宮ごととれば?と、云われたからって、
突然、子供を欲しがる独身女なんて・・・そんなんいねぇよっ!だ。

ワタシは筋腫の手術でほぼ同じことを医者から云われた経験があるけど、
3人に1人が持っているほどポピュラーな筋腫をとる手術を受けたからって、
それで子供を産みたくなるような焦燥感に襲われるとは思えない。
独身なら、妊娠の予定が無くても子宮を残す手術を選択するのが当たり前なのだ。
その「よくある選択」をした独身女が、たとえ情緒不安定とはいえ、
特定の相手も居ないのに、子宮温存=子供!!となり、
焦って初対面のゲイと子作りに猛進なんて・・・・突飛すぎる。
ゲイの監督だから、女の病気に無関心なのかも知れないけど、
人生に絶望した独身女の子供を欲しがるきっかけが「子宮筋腫」なんて、
設定にリアルさが足りないと思えた。

それに、医師の役の台詞で俗説と断りながら、
子宮筋腫をヤリダコと云わせていたけど、
子宮筋腫は、ゲイがやりすぎで痔になるのとはワケが違うのだ。
なのに、わざわざあんな非科学的な嘘を映画の台詞で入れた意図に、
筋腫持ちだったワタシは、そこはかとなく厭~なものが感じられてどんよりした。
って云うか、そんな俗説の存在すら知らなかったから、
へぇ~!?って、驚いてしまいましたー

一層のこと、独身女が子供を欲しがる設定ではなく、
孤独で情緒不安定で即物的な独身ゲイが、
事故か病気で片キン摘出手術を受け、突然焦って、
独身女かレズビアンのカップルに子供を作りたい!と迫り、
周辺がてんやわんやの大騒ぎ~!!ってな設定にすればよかったのに。

情緒不安定な独身女と対立する、
秋野暢子やつぐみや富士真奈美の役柄も、なんだか全部ありきたり。
価値観の対立を見せたいのは判るけど、
家族会議のシーンは、NHKの「しゃべり場」みたいに喋らせすぎ。
思い起こせば、「渚のシンドバッド」でもラストの見せ場で過剰に喋らせていたから、
この監督さんは、
云いたいことを全部台詞で喋らせなければ気が済まない性質なのかもしれない。

主人公が台詞で心情を吐露しすぎない、
監督のデビュー作「二十歳の微熱」の演出のほうがずっと好きだ。
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