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エデンより彼方に


■原題■FAR FROM HEAVEN 2002年 【米】
■監督■トッド・ヘインズ
■出演■ジュリアン・ムーア,デニス・クエイド,デニス・ヘイスバート,
パトリシア・クラークソン,ヴァイオラ・デイビス,ライアン・ウォード,リンゼイ・アンドレッタ,

50年代のダグラス・サークにオマージュが捧げられている映画。

同性愛や、プラトニックであっても黒人男性と白人女性の恋愛が許されない時代を、
独特の色彩で、優雅に上品に皮肉を込めて描かれる。
トッド・ヘインズとジュリアン・ムーアが組んだ2作目の映画。

前作「SAFE」と同じなのは、
一見、世間もうらやむ暮らしぶりの主人公が、実はそうでない・・・・という構図。
「SAFE」ではシックハウス症候群だったけれど、
「エデンより彼方へ」では、50年代の絶対的タブー「異人種間恋愛」と「同性愛」。
ダグラス・サークが、50年代に作りたくても作れなかったタブーを主題にして、
バリバリのメロドラマが展開する。

夫が男性とキスをしているのを目撃した妻は、
それを境にして、新しくやってきた黒人の庭師と情を通じ合わせる。

アメリカでは1970年代になるまで同性愛は病気の一つと見なされていたし、
黒人男優が白人女優と普通に恋愛する映画を撮ることは、
現代のハリウッドでは未だににタブーらしいから、
トッド・ヘインズとしては、
50年代のメロドラマの雰囲気と、
米国の白人(WASP)が一番豊かだったと言われる時代背景の下で、
現代にも通じるタブーを皮肉を込めて描きたかったのだと思う。

ヒロインが恋愛感情を持つ黒人庭師が、ドラマ「24」の大統領役のデニス・ヘイバートで、
よい父親であり現代美術に造詣が深い・・・設定なのが信じられないけど、
白人の空虚な心を埋める、崇高な人格者の黒人・・・といった設定は、
現代の米国では未だにポピュラーな設定だし、日本でも形を変えてよ~く使われる。
迫害した側(白人・日本人・ホワイトカラー)が、
被迫害側(黒人・朝鮮・中国・沖縄・ブルーカラー)などから「癒し」を得る設定は、
どっちの側も都合よ~く癒してくれるので、いい気分に浸れる常套手段なのだ。

皮肉っぽいゲイのトッド・ヘインズらしい、メロドラマだった。
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