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独立少年合唱団


独立少年合唱団→ビデオ

■題名■独立少年合唱団 2000年【日】
■監督■緒方明
■出演■
伊藤淳史 藤間宇宙 香川照之 滝沢涼子 泉谷しげる
岡本喜八 光石研

1970年代、父親を亡くした少年は、全寮制の中学校へ転校するが、吃音の為に虐めにあう。夜逃げを決行した少年は、ボーイソプラノの同級生に止められ、彼の勧めで合唱部に入る。歌う時は吃音でなくなり、ますます合唱へ熱意を燃やす少年。そんな時、70年安保の活動家が、合唱部の指導教師を頼って逃げてきて・・・

主演の伊藤淳史くんは、元チビノリダーです。
ただ顔が綺麗なだけの俳優と違って、存在感があるし、巧い。
思春期の男の子の純粋さと不安定な一途さが自然にでていた。
とても多才な俳優だと思う。
緒方監督は本作でベルリン国際映画祭新人監督賞を日本人として初受賞したそうです。
スゴイことなのに、カンヌ映画祭新人賞の河瀬直美ほど騒がれなかったのは、女性でないからでしょうか。
その後監督作がないのはなんでだろう。
この映画はDVDにもなってないしー、なんだか勿体無い。

期待せず、暇つぶしに見た日本映画で、こんなに惹き込まれたのは久しぶり。
少年の寮生活モノで、合唱部で、ボーイソプラノが登場して・・・となれば、すぐヤオイ系?となりそうなのに(私だけか?)、
そんな安直なウケを狙わず、少年の純で一途な友情と学生生活が描かれている。

背景になる70年安保は、80年代に中学生だった私にはよくわからないけど、
日本の学生が政治に熱かった70年代は、「世界を変えるんだ!」的、今では誰も飛びつかない妄想に近い思想が、「夢」として通用していた最後の年代だったようだ。
70年代は、夢も希望も、熱く語れる時代だったのだ。

主演の少年2人について、政治思想に染まる過程について、
合唱コンクールの結果について、少年が最期にみる「走馬灯」について、その後について・・・
普通なら、細かく懇切丁寧に描きたい所を、敢えて省いた演出は、
初作とは思えないほど、簡潔な演出で、素晴らしい。

そして、中学生たちが、70年代の人にみえるのにも感心した。
今時の中学生が演じているにも関わらず、どの役も、あの時代の雰囲気を出していた。
昔の7・3分けの髪型に、ぶっとい黒眼鏡。
珍しくなりつつある詰襟の学生服に、短いパンツの白い体操服・・・
あんな風に野暮ったいけどカワイイ中学生は、もう滅亡しているなぁ・・・

劇中で登場する「雪がふる~♪貴方はこない~♪」のアダモのことを、うっすら懐かしく思い出した。
アダモはまだ元気で歌っているのだろうか・・・
70年安保を知らない世代も、懐かしさを感じて、切ない気持ちになる映画。
必見。
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